商業誌デビュー十周年を迎えました。

こちらではすっかりご無沙汰しています。
　商業デビュー十周年！　ということで、何かお礼とか感想を述べなくては……と思い、久々にブログに綴りました。


　2011年6月17日に白泉社花丸文庫「指先がすれ違う」でデビューして十年、今日まで商業誌で本を出していただけたことに、深い感慨と感謝の念を覚えております。
　編集部をはじめ、各関係者の方々と、それに何より本を読んでくださる読者様のおかげで、今日まで活動することができました。
　この場を借りまして、感謝申し上げます。


　堅苦しいですね。
　でも本当に、読者様には感謝しております。
　書き手に共通のことだとは思うのですが、いつも「これでいいのかな。こっちでいいのかな」と、迷いながら書いているので、読者様から一言でももらうと、すごい力になるのです。
　原稿の執筆を、海に筏で漂流していると例えると、読者様からの一言、ご感想は船のオールだったり、ガソリンエンジンだったりします。生のお手紙は、めちゃくちゃ火力になっております！
　皆様のおかげで、今日まで元気に作品を書き続けることができました。ありがとうございます。


　十年前、デビュー先の改稿中に東日本大震災が起こり、もう本は出ないかもしれない、と思ったのを覚えています。
　担当さんから連絡が来て、すわ催促か？（なかなか改稿が終わらなくて、デビュー作から迷惑をかけていました）と思ったら安否を気遣うメールだったり。
　なので、無事に本が出た時は感動もひとしおでした。この喜びを忘れず頑張るぞ！などと決意をして、その時の嬉しさは今も忘れられません。


　そしてなんと、ちょうど十年目の今日、ルチルさんから「王と王子の甘くないα婚」を出していただきました。五十一冊目です。
　デビュー当初の目標は三冊出すことで、それを考えるとすごく沢山出していただいたな、と思います。
　数年前に会社を辞めて専業になりまして、おかげさまでありがたいことに、近年は刊行ペースも増えてきました。
　ただ、「必ずしも数を出せばいいというものではないですよ」というのは、刊行ペースが増える以前から、いろんな編集者さんたちからアドバイスいただいていたことでして、これからも今まで以上に一冊一冊を大切に、自分の年齢（笑）や健康とも相談して、できるだけ長く書き続けていきたいと思っています。


　本の売上げは大丈夫かな、とか、来年のお仕事はどうなるんだろう、なんて考えて、胸がギュッとして血圧も高くなってしまうのですが、同人誌もあるぞ！とか、なるべく前向きに考えるようにしています。


　というわけで、今後ともどうか末永くよろしくお願い致します！